八重山毎日新聞社

　最近、いいなと思ったことが二つあった▼一つは、第21回石垣市生涯学習フェスティバル舞台の部で最初に登場した大浜青年会。「新しいことに挑戦しよう」と市公民館連絡協議会の事業で三線体験教室を開催し、その成果を発表していた▼みんな三線未経験者だったと紹介されたが、うそだろと思った。わずか半年間の練習。出演した13人が「鷲ぬ鳥節」「かたみ節」「桃里節」「山いらば」などを舞踊を交えて見事に演奏していた。...

　島内でアカショウビンの鳴き声や姿が確認されるようになった。例年より１カ月半ほど早い。野鳥たちは日が長くなると性ホルモンの働きで繁殖地へ渡ろうとすると言われている。種類によっては気温の変化も関係するそうだ。温暖化の影響だろうか▼近年、気候変動が指摘され、サンゴの白化やサンマ、シラス、スルメイカなど海産物の不漁、リンゴの日焼け、色の悪いブドウ、白濁した米などが関係者を悩ませている。牛乳や牛肉、鶏卵...

　先日、国内有数の観光地、京都を観光した▼平等院や清水寺、金閣寺、嵐山など名所を2日間で巡ったが、どの観光地も観光客でごった返していた。中国の春節と重なったこともあり、中華系を中心に韓国、欧米、東南アジアなど外国人観光客の多さも驚きだ▼京都は、バス路線が充実し、観光地巡りもほぼバスで行える。筆者も大半をバスを利用した。ただ、そのバスの混み合い方は尋常ではない▼バスは、観光地などを通る主要路線は1...

　一般的に2月は新年度に向けた異動が内示される時期。公務員や民間企業を問わず社会人たちは希望通りの異動か否か、そわそわしながら過ごす▼この2週間ほどの間、私用で飲み会に行く機会が何度かあった。どの酒席でも「異動になった」「しばらくいる」といったやりとりを聞いた。内示を受けて希望に燃える人もいれば、ため息をつく人もいた▼そもそも、異動には不安がつきもの。全く経験のない部署、苦手な人がいる課、興味が...

　マイナンバーカードに健康保険証機能を付加した「マイナ保険証」。代わってこの秋、紙の保険証が廃止される。医療機関受診に必要な保険証だが、ここへきてにわかに信じ難いニュースが▼国家公務員のマイナ保険証利用率である。昨年11月時点で国民全体の利用率とほぼ同水準、4・3％の低さ。行政デジタル化を進める「旗振り役」の国家公務員でさえこの程度なら、マイナ保険証のメリットをいくら訴えても国民に届かない▼ちな...

　先月末、石垣市民会館で催された石垣市伝統芸能振興大会に宮良村の古謡保存会がジラバを歌った▼古謡のアヨウやジラバ、ユンタは野良仕事や普請の現場で男女の掛け合いで歌い継がれてきた労働歌▼ところが近年では農業も道、家普請も機械化が進み、かつてユイマール（相互助け合い）で行われてきた作業の場も激減、並行してこれまで伝承を担ってきた先達が次々死去、きちんと覚えて歌える人も数少なくなった▼結果、稽古は先輩...

　石垣島でスケートボードがお目見えしたのは小学生のころだった。それ以前からローラースケートはあった。当時は鉄製で、バンドかなにかで靴にセットするもの。何度か試したが、立つことさえままならなかった▼その点、スケボーは横向きで、ローラースケートとは求められるバランスが違った。右足を軸に左足を左右に小刻みに動かし、次第に大きく動かしてスピードをつけて進むという遊び方▼これには乗れた。そしてかなり上達し...

　劇団四季のファミリーミュージカル「ジョン万次郎の夢」石垣公演が3月6日、石垣市民会館大ホールで開催される。5日の発売開始以降、多くの人がチケットを買い求め、舞台を楽しみにしている▼筆者は、同劇団の舞台を2006年の石垣公演で初めて観賞した。それまで舞台演劇になじみがなかったが、この公演で一気に劇団のファンになり、多くの作品を見た▼今回の主人公ジョン万次郎は、江戸時代末期に実在した人物。持ち前の...

　先日、宮古島に行く機会があった。新型コロナの流行期を挟んで６、７年ぶりの宮古島だ▼今回、初めて伊良部島まで足を伸ばした。宮古島と伊良部島に架かるのが伊良部大橋。全長は海中道路を含め４３１０㍍。石垣で言えば市街地から大浜集落手前ほどの距離。無料で渡れる橋としては日本一の長さだ▼橋から見える「宮古ブルー」と呼ばれる海の色が印象的。橋を渡り切った先の海岸線は、おしゃれな飲食店や小規模な宿泊施設などの...

　中学生の頃から交流がある台湾の友人が来沖し、その家族も含めて歓迎する食事会を開いた。「沖縄ならでは」と思い、店はアグー豚のしゃぶしゃぶにした。2時間食べ放題。総勢10人で楽しんだ▼アグーはうま味ととろける脂身、コレステロール値の低いことが魅力らしい。一般家庭でも食べるし、贈答品としても重宝されている▼しばらくたったある日、ＪＡの取材で「中国系の人はアグーの脂身を残す」と聞いた。シェフが頑張って...