県産親鶏ブランド化へ
- 2019年02月03日
- 社会・経済
産卵を終えた県産親鶏のブランド化を図ろうと、JAおきなわ八重山地区本部(山城隆則本部長)と同八重山支店女性部(添盛文子部長)は2日、創作料理試食会をJAおきなわ八重山支店2階会議室で開催した。八重山では初めて。市内ホテルや八重山調理師会などの協力を得て親鶏のうま味を生かした17品の創作料理を用意、試食を通して親鶏の特徴をPRした。
親鶏は、50日で出荷される若鶏(ブロイラー)と比較して日齢が500~600日と長いため、うま味成分(イノシン酸)が多く、だし汁に用いられる場合が多い。高タンパク、低カロリーに加え低脂質の特徴があるが、肉質は硬い。
本島北部や宮古島では親鶏料理が食文化として根付いているが、八重山ではなじみがない。このため、八重山地区でも親鶏料理を普及させようと、県産業振興公社の中小企業課題解決事業として採択された㈱県鶏卵食鳥流通センター(新城文哉代表取締役社長)の県産親鶏ブランド確立・販路拡大プロジェクトの一環として企画された。
同社は現在、鶏卵の流通事業のほか、卵を産み終えた親鶏の加工処理を行い、業者向けに1次製品として出荷しているが、今回の事業を通して食鳥処理加工施設の建設につなげ、消費者向けの2次商品の製造も手がけていく考え。
試食会で山城本部長は「このイベントを通してブランド化に向けた一助になればと思う」、添盛部長は「ファーマーズマーケットで安く販売できたらと思う。そば用のだしとしては好評。もっとアイデアを出してもらって普及させたい」と語った。
用意された料理は和洋中さまざまで、調理法も煮物、炊き込み、焼き、蒸しと多様。女性部のメンバーら関係者が味わい、好評を博した。
4品を調理したANAインターコンチネンタル石垣リゾートの大畑英司総料理長は「だしは抜群。親鶏の肉は硬いが、手を加えると親鶏ならではのうま味を最大限生かせる」と話した。
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