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修学旅行回復の見通し 八重山

八重山への教育旅行入込学校数と生徒数(見込)

八重山への教育旅行入込学校数と生徒数(見込)

修学旅行で八重山を訪れる生徒たち。2007年度をピークに減少傾向をたどっていたが、15年度から増加に転じている=2016年11月7日午後、南ぬ島石垣空港

15年度から右肩上がり
2次交通の確保が課題

 県外から修学旅行で八重山を訪れる学校数が2015年度以降、右肩上がりの伸びをみせている。八重山ビジターズビューロー(YVB)によると、2007年度の035校(2万555人)をピークに減少傾向をたどり、14年度には71校(1万3801人)まで落ち込んだが、15年度から増加に転じた。本年度は94校にまで回復する見通しで、1万7280人の来島が見込まれている。YVB八重山教育旅行誘致委員会(兼島英樹委員長)や旅行業者による多角的な誘致活動、新空港の開港による県外便の機材大型化が功を奏しており、誘致委は最盛期まで回復させたい考えだ。(砂川孫優記者)

 八重山への修学旅行実績は、YVB八重山教育旅行誘致委員会が会員や市内バス事業者への調査でまとめている。本年度は中学校が7校、高校が87校。このうち私立は過去2番目に多い72校、公立は22校。来訪のピークは11月となる。過去10年間の修学旅行人数は17万9389人。地域別では大阪府が377校、東京都が188校、兵庫県が97校、神奈川県が56校と続く。

 最も来校数が多かったのは07年度。しかし、翌年の世界的金融危機「リーマン・ショック」や少子化による修学旅行市場の規模縮小などの影響を受け、08年度から119校(1万7518人)、114校(1万8066校)、100校(1万5715校)と緩やかに減少、11年度には100校を切った。

 こうした現状を打開しようと、YVBや観光業界は、離島の特色を生かした体験、教育的要素を取り入れたメニューを創出するなど、新たなニーズに対応した取り組みを開始。これに加え、13年の南ぬ島石垣空港の開港が追い風に。中型機の就航による提供座席数の大幅アップで、学校側が課題に挙げていた人員輸送と安定運航が解消されたため、来校数の増加につながった。

 YVB担当者は「修学旅行は冬場の受け入れとして必要な市場。学校側も観光して終わるのではなく、学習意欲を高めるスタイルに変化しているので要望にあった誘致をしたい。今後も来校数は増えるだろう」と見込む。

 一方、このまま修学旅行が増えていくと、バスを確保できるかという懸念がある。市内のバス供給量は60~65台だが、年々増加しているクルーズ船と団体旅行などが重なれば供給が追いつかなくなるからだ。

 バス会社の担当者は「冬場の修学旅行が増えれば貸し切りバスの稼働率が上がるのはうれしい。しかし、通年で寄港しているクルーズ客と重なればバスが不足する。2、3年前に日程が決まる修学旅行をキャンセルすることはできないので、クルーズ船に対応できるかどうか」と不安顔。

 誘致委の1人は「バス会社も高額な大型バスをすぐに発注できるものではない。クルーズ客にニーズが高いジャンボタクシーを増台するという工夫もある。行政の支援を受けながら官民による2次交通の課題解決に取り組みたい」と話している。

  • タグ: 修学旅行
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