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八重山のイノシシ 独自の亜種 DNA、頭骨に違い

奄美群島と琉球諸島に生息しているリュウキュウイノシシ(広島大学と東京農業大学の共同研究チーム提供)

奄美群島と琉球諸島に生息しているリュウキュウイノシシ(広島大学と東京農業大学の共同研究チーム提供)

広島大・東京農大の共同調査で判明

 奄美群島と琉球諸島に自然分布するリュウキュウイノシシのうち、石垣島と西表島に生息する集団は独立した亜種であることが、広島大学と東京農業大学の共同研究チームによる調査で分かった。リュウキュウイノシシはこれまでは一つの亜種と考えられていたが、石垣島・西表島の集団はDNA配列と頭骨の形態に違いがあることが判明、9月の日本哺乳類学会で発表された。今後、同集団が独立する形で分類され、新たな学名が付けられる可能性がある。

 同チームは、奄美群島と琉球諸島で、5年間の遺伝学的調査と約30年にわたる形態学的調査を実施。毎年、猟期の11月~2月にかけて各地を訪れ、猟師や地域住民の協力を得ながら各島のイノシシのDNA採取などを行っている。今月9日~19日には調査のため西表島を訪れていた。

 これまでの調査で、石垣島と西表島の集団は、遺伝子の構成材料となる塩基配列がリュウキュウイノシシと異なり、頭骨の形態で上あご部分の上顎骨にある涙骨と口蓋裂に相違点があることを確認した。乳頭の数や位置も異なっていた。

 同チームは今後も調査を継続し、西表島・石垣島の集団がいつごろ渡来し、島間で分岐してきたかなど、他のイノシシと比較しながら詳細を調べ、論文にまとめる方針だ。

 同チームの代表を務める広島大学大学院生物圏科学研究科の西堀正英准教授は「今まで一つだったグループが二つに分かれ、重要な遺伝資源であることを示すもの。動物分類学的にも極めて興味深い。二つのグループのリュウキュウイノシシがいつ分岐したかなども解析から明らかにしていきたい」と話している。

 【リュウキュウイノシシ】県内では石垣島、西表島、沖縄本島国頭、県外では奄美大島、加計呂麻島、徳之島に自然分布。成獣は体長110㌢以下、体重40~50㌔程度。雑食性で秋から春にかけて繁殖。1回の出産で3~4頭を生む。宮古では島外から持ち込まれて繁殖した。国内では、リュウキュウイノシシとニホンイノシシの2亜種が生息。西表島・石垣島の集団が別に分類されれば、3亜種となる。

  • タグ: イノシシ亜種
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